風流 決闘小松渕 小山八蔵の大蛇退治

8番運行
物語部門

風流決闘小松渕 小山八蔵の大蛇退治

下金沢町若連囃子:鳥越囃子若連

解説

昔、肘折の小松渕に途方もなく大きな大蛇がすんでいた。ときどき、渕から出てきては、大雨を降らせて家や村を流したり、赤い橋に化けて、そこを渡る人をひと呑みにしたりして、村人を苦しめていた。
このことを聞いた新庄の殿様、戸沢正誠公は烈火の如く怒り家来の小山八蔵に、「大蛇を退治して参れ。」と命じた。八蔵は藩内一番の剣の使い手、剛勇の侍として知られていた。八蔵はすぐに小松渕に向かった。大蛇は岩山の洞窟から身をおどらせて立ち上がり、八蔵めがけてとびかかってきた。八藏は自慢の太刀で立ち向かった。両者の秘術を尽くした激闘は数時間にわたった。「ええい。」最後の力をふりしぼって突ぎ出した八蔵の一刀は見事に大蛇の喉を貫いた。大蛇は凄まじい叫び声を残し、小松渕の底深く沈んで行った。ついに八蔵は勝つた。
肘折の里に再び平和がよみがえった。剛勇、小山八藏の名はさらに高まったということである。
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