風流 義経千本桜(伏見稲荷鳥居前の場)

8番運行
歌舞伎部門

風流義経千本桜(伏見稲荷鳥居前の場)

東本町若連囃子:升形若連

解説

「恋と忠義はいずれが重い、かけて思いは量りなりや、静に忍ぶ都をば跡に見棄て旅立ちて大和路さして行く野路も‥‥」の名文句に始まる義経千本桜の名場面のうち吉野山伏見稲荷鳥居前の場を再現したものであります。兄頼朝の怒りにふれ都落ちした義経に残された愛妾静御前と、静の持つ鼓の皮となった親狐を慕う子孤が忠信の化身となって静を助けつつ義経の待っている川連法眼館まで急ぐ訳ですが、爛漫たる桜花を背景に静と狐忠信の、人も畜生も親子の情に変りない慕情をそれぞれにからませつゝ初音の鼓の美しい音色と共に絢爛華麗な歌舞伎絵巻です。
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